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 6月からの1人4万円(所得税3万円、住民税1万円)の定額減税をめぐり、自治体が事務作業の複雑さに振り回されている。もともと納める税金が少なくて「減税しきれない人」が約3200万人にのぼる。政府は、差額を穴埋めするため「調整給付」という仕組みを編み出したが、その実務は自治体に丸投げされているからだ。

 「全国の自治体が苦しんでいると思う」

 首都圏の中核自治体で業務にかかわる担当者はこう話す。自治体はこれまでも、住民減税の算出や、納税していない低所得世帯向けなどの給付を担ってきた。今週、本格的に始まったのが、減税だけでは「所得増の恩恵」を受けきれない人たちへの対応だ。

 調整給付の対象になるのは、次のようなケースだ。たとえば家族4人で計16万円減税されるはずが、もとの納税額が16万円より少なくて減税しきれない場合。12月までに10万円分が減税されると見込まれれば、残りの6万円は給付で受け取る。

定額減税と給付の仕組み

 対象者は、企業などに勤めていて、扶養家族がいない場合だと、年収210万円程度以下▽夫婦片働きで子ども2人の場合だと年収535万円程度以下が目安だという。

穴埋め額は「推定」で給付

 自治体を苦しめているのが…

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